UBE BIENNALE

ごあいさつ(2017-図録)

 広大な常盤湖を望む、緑豊かなときわ公園を会場に、第27回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)がいよいよ開幕となります。

 開催半世紀を超えてUBEビエンナーレは、国内の「アートによるまちづくり」のさきがけと言われており、今では世界で最も歴史のある野外彫刻国際コンクールとして発展し、高い注目を集めています。市内には、UBEビエンナーレ受賞作品をはじめとする、約200点の野外彫刻が設置されています。都市とアートが共存する美しい風景は、彫刻が単に都市計画の構造物ではなく、人と自然と都市が交流する接点であることを私たちに教えてくれています。

 前回の第26回展では、瀬戸内国際芸術祭との連携により、UBEビエンナーレ大賞受賞作家が瀬戸内国際芸術祭2016の招待作家として新作を発表し、また会場となった小豆島では、共催によるUBEビエンナーレPR展を開催いたしました。
 また、昨年は九州国立博物館においても、同館共催によるPR展を実施し、多くの方にUBEビエンナーレを知っていただく機会を得ることができました。

 このたびの第27回展では、世界29カ国277点の応募の中から選出された、18点の野外彫刻と、40点の入選模型作品を展示公開いたします。また期間中には、宇部市の里山地域で「うべの里アートフェスタ」が、中心市街地を会場に「まちなかアートフェスタ」が同時開催され、アーティスト・イン・レジデンスによる作品展示公開や、地域の特産物や文化を生かした様々なイベントを展開し、まちじゅうがアートで彩られます。

 ときわ公園では、作品を設置する彫刻野外展示場を、今回展より「UBEビエンナーレ彫刻の丘」に改称いたしました。また野外彫刻のビジターセンターとして、「UBEビエンナーレライブラリー」を新たに設置、園内のときわ湖水ホール内の展示室は「アートギャラリー」と名称を改め、様々な情報発信や彫刻をはじめとする様々なアートの魅力を発信する準備を整えました。

 UBEビエンナーレの開催にあたり、ご協力いただきました関係者をはじめ、開幕に向け準備を進めてくださった全ての皆様に心より感謝を申し上げます。
 空と、風と、緑と、アート。自然と都市、アートと人が生み出す、第27回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)をどうぞお楽しみください。

平成29年10月1日

宇部市長 久保田 后子
UBEビエンナーレ運営委員長 酒井 忠康
毎日新聞社代表取締役社長 丸山 昌宏

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