ごあいさつ(2019-図録)
広大な常盤湖を望む、緑豊かなときわ公園を会場に、第28回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)が開幕しました。
開催半世紀を超えUBEビエンナーレは、国内の「アートによるまちづくり」のさきがけとして、今では世界で最も歴史のある野外彫刻国際コンクールに発展し、高い注目を集めているところです。市内には、UBEビエンナーレ受賞作品をはじめとする、約200点の野外彫刻が設置されています。都市とアートが共存する美しい風景は、彫刻が単に都市計画の構造物ではなく、人と自然と都市が交流する接点であることを私たちに教えてくれています。
今回の第28回展では、UBEビエンナーレのさらなる展開と発展を目指し、新部門として設置場所を指定して作品を公募する「プロポーザル部門」と、ときわ公園、中心市街地、中山間地域の会場に3名の作家が滞在しながら作品制作を行う「アーティスト・イン・レジデンス部門」を設け、多くの方にUBEビエンナーレを知っていただく機会を得ることができました。
このたびの第28回展では、世界42カ国318点の応募の中から選出された、15点の野外彫刻と、40点の入選作品プランを展示公開いたします。また期間中には、宇部市の里山地域で「うべの里アートフェスタ」が、中心市街地で「まちなかアートフェスタ」が同時開催され、新部門のアーティスト・イン・レジデンスによる作品や活用したイベントや、地域の特産物や文化を生かした様々なイベントを展開し、まちじゅうがアートで彩られます。
UBEビエンナーレの開催にあたり、ご協力いただきました関係者をはじめ、開幕に向け準備を進めてくださった全ての皆様に心より感謝を申し上げます。
空と、風と、緑と、アート。自然と都市、アートと人が生み出す、第28回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)をどうぞお楽しみください。
令和元年9月29日
宇部市長 久保田 后子
UBEビエンナーレ運営委員長 酒井 忠康
毎日新聞社代表取締役社長 丸山 昌宏