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第2回現代日本彫刻展について

第2回現代日本彫刻展(1967)

著者 : 土方 定一

現代日本彫刻展も第2回を迎えて、現代日本彫刻を代表する作家たちが力作を出品したことは、この彫刻展がどんなに大きな意味をもっていたかを示している。新人作家が新しい大作をもって参加し、第1回とは異なった現代彫刻の新しい方向を示したことで、第2回の注目すべき性格となった。そのひとつはいわゆる環境彫刻といわれている方向であり、公共生活のなかの彫刻の新しい共同化といっていいかもしれない。

大賞を受けた岸田克二の「風の祭典」は、愉(たの)しく騒ぐ風たちの心象風景をステンレスという清潔な材質で野外に象徴した作品として全員一致で推されている。

土谷武の「作品66-7」は、大きな花こう岩を幾何学的に構成した力強い作品であり、この作家の最近のシリーズの頂点をなすものとして称賛され、宇部興産賞をうけた。湯原和夫、さきに丸善石油「芸術奨励賞」をうけ、清潔な原型を示すこの作家のプライマリー彫刻は多くの人の承認するところとなり、現代彫刻の戦後の新しい道を開拓した作家である。その後、鉄のメッキをみがく、このプライマリー彫刻は独自に展開しており、それが買われて毎目新聞社賞をうけた。

宇部市野外彫刻美術館賞は、新宮晋の「遠い太鼓」。風とともに動く風車のような形態をもち明るい色彩の愉しい”玩(がん)具”である。神奈川県立近代美術館賞は若林奮の「中に犬(飛び方)」が獲得した。現代社会の人間条件をいつも象徴化しながら、造型化するこの作家の性格は、ここでも見事に現われている。恐らく現代日本の若い彫刻家のなかで、特異な、いってみれば、カフカ的思考を彫刻としている唯一の作家といえるだろう。

一色邦彦の「霞ヶ浦」は、軽い印象風景の叙情のごとき、やさしさのある彫刻として推奨され、福岡県文化会館賞をうけている。メキシコから作品を送ってきた高橋清の「ポリモルホNO1」はわれわれにとってやや異質の形態の緊密感の力強さが認められ、長崎県立美術館賞をうけた。福岡道雄の「桃色のバルーン」は、形態と色彩の大きなバランスをもつ新しい傾向としてK氏賞をうけている。

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