UBE BIENNALE

粟津潔展 異種交配するデザイン 野外彫刻リサーチ vol.1

終了しました

粟津潔(1929‐2009)は、日本を代表するグラフィックデザイナーのひとりとして知られています。宇部市が1961年から開催する野外彫刻展「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」のポスターデザインを、1973年から2005年まで担当しました。本展では、粟津潔が手掛けた現代日本彫刻展ポスター全41点と関連作品17点を通して、ユニークなデザインが生まれた時代背景や美しくカラフルな仕上がりを支えた印刷技術等をご紹介します。
期 間 2024年2月9日(金)~3月17日(日)
時 間 10:00~16:00
休館日 火曜日
会 場 ときわ湖水ホール アートギャラリー
入場料 無料
鑑賞1
鑑賞プログラム
学芸員と見るツアー【申込不要】

2月9日(金曜日)10時~
3月17日(日曜日)15時~ 
展覧会の見どころを学芸員がご紹介します。

*所要時間30分程度
鑑賞2 鑑賞プログラム
みんなと味わうツアー【要申込】

3月9日(土曜日)14時~(集合時間13時45分)
3月10日(日曜日)11時~(集合時間10時45分)
参加者同士の様々な見方、感じ方を持ち寄って、会話しながらポスターデザインを鑑賞します。きっとひとりで見るだけでは気づかない、いろいろな発見があります!ぜひお気軽にお申し込みください。

*所要時間は60分程度
*事前説明を行いますので、開始15分前に会場にお集まりください。
*どなたでもご参加いただけます。お申込みは2月1日(木曜日)から申込フォームで受け付けます。

[定員]各回7名程度(先着順)
[協力]視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ/アートコミュニケーター

お申し込みはこちら

ポスターがつくるイメージ

“異種交配が新しい文化をつくる”(『デザイン夜講』)とは、1974年の粟津潔の言葉です。粟津潔のポスターには、指紋や印影、亀、牛など一見互いに関連性のない様々なモチーフが散りばめられています。そこには、情報化する社会や環境問題など、社会的な問題に対する粟津自身の意識が投影されており、 “彫刻”や“野外空間”を思わせるモチーフとともに、一枚のポスターのなかで、イメージとイメージが出合い、ジャンルを超えた“異種交配”が起きているのです。ポスターはまた街頭に持ち出され、人の目に触れることで、更なる“異種交配”を起こします。それは野外に持ち出された彫刻の在り方にも似ています。宇部市の野外彫刻展のイメージは、粟津ポスターとともに作り出されていったのかもしれません。

粟津潔は、“印刷”と“量産”をポジティブに捉え、複製も“真実”であると考えたデザイナーでもありました。会場では、粟津ポスターを手に取って間近に鑑賞していただくコーナーも設置します。野外彫刻展のポスターに、様々なイメージを加えることで、好奇心あふれる世界観を作り上げていった粟津潔のデザインの魅力に触れていただく機会となれば幸いです。

関連企画

風景の中でポスターを眺めてみる

当時のポスターを現在の宇部の街に掲示して撮影した写真を展示します。

野外彫刻リサーチシリーズについて

1960年代以降、全国で展開された野外彫刻運動について広く調査し、“野外彫刻”とはなにかを考えるシリーズです。テーマごとにゲストリサーチャーやアーティストを招き、リサーチと関連作品・資料の展示を行います。vol.1として、野外彫刻展「現代日本彫刻展」を象徴するイメージとして採用されたポスターデザインに着目します。ゲストリサーチャーは竹下和貴子氏(かわら美術館・図書館学芸員)です。

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