UBE BIENNALE

彫刻家からのメッセージ

新型コロナウイルスが世界的に広がりを見せるなか、野外彫刻展や企画展、教育普及事業などを通じて、UBEビエンナーレに関わっていただいた彫刻家の方々から届いた応援メッセージをご紹介します。メッセージを送ってくださった彫刻家の皆さま、ありがとうございます!

佐藤圭一さんからのメッセージ 4月30日UP
志賀政夫さんからのメッセージ 5月1日UP
加藤淳さんからのメッセージ 5月2日UP
中出武彦さんからのメッセージ 5月4日UP
George Dan Istrateさんからのメッセージ 5月4日UP
Hans Schohlさんからのメッセージ 5月5日UP
岡田健太郎さんからのメッセージ 5月8日UP

 

佐藤圭一 SATO Keiichi

第25回UBEビエンナーレ(2013年)で島根県立石見美術館賞と市民賞を受賞した「じいちゃんの鼻の穴に宇宙があった。」の佐藤圭一さんから素敵なメッセージをいただきました。Stay Home & Keep Distance!
「じいちゃんの鼻の穴に宇宙があった。」は、枕で寝ているおじいちゃんの鼻の穴をのぞいたら、その中にはなんと広大な宇宙が広がっていたというストーリーを楽しめる野外彫刻です。イラストでは、おじいちゃんと子供が二人並んで宇宙を見上げています。
現在、宇部市北部地域の旧吉部小学校前に設置されています。

彫刻データベースの作品情報はこちらじいちゃんの鼻の穴に宇宙があった。


じいちゃんの鼻の穴に宇宙があった。


鼻の穴の中の様子


中をのぞいている様子

 

志賀政夫 SHIGA Masao

澄み切った青空を眺めてみましょう。
風の色が通り過ぎます。
明日への勇気をもらいましょう。

第26回UBEビエンナーレ(2015)で、宇部興産株式会社賞を受賞した「空をみんなで眺める」の志賀政夫さんから素敵なメッセージをいただきました。「空をみんなで眺める」は、真っ白なすっきりとしたフォルムのイスをモチーフにした作品で、座って空を見上げることができるように、座面が工夫されてます。

彫刻データベースの作品情報はこちら「空をみんなで眺める」


空をみんなで眺める


第26回UBEビエンナーレのオープニングイベントの様子

 

加藤淳 KATO Jun

第28回UBEビエンナーレ(2018)で宇部商工会議所賞と市民賞を受賞した「曲率のシンフォニー」の加藤淳さんから応援メッセージをいただきました。「曲率のシンフォニー」は、一枚一枚違う曲線で作られた板を幾重にも重ねた、見る角度によって印象の異なる不思議な形をした作品です。遠くから眺めても、近くから眺めても面白い。その印象の多様さ、曲線が生み出すリズムがまさに交響曲(シンフォニー)なのかもしれません。

遠い世界の話と思いきやいつの間にか身近に迫って、
気づけばなんだか予想以上に社会が混乱し大変な状況になってしまいました。
しかし、やまない雨はないし明けない夜もありません。
今は安全を守ることを第一にしながら、家で過ごす時間ができたのを逆手に取って、
普段できなかった取り組み(読書、映画鑑賞、思索等)をしてはいかがでしょうか。
苦しい日々ですがこの時期に自分の引き出しを増やしてピンチをチャンスに変え、
コロナに負けずに成長してやりましょう。

彫刻データベースの作品情報はこちら曲率のシンフォニー


曲率のシンフォニー


作業中の加藤さん


ライトアップテストの様子

 

中出武彦 NAKAIDE Takehiko

第24回UBEビエンナーレ(2011)で宇部商工会議所賞を受賞した「深夜バス」の中出武彦さんから応援メッセージをいただきました。「深夜バス」は、バスの形をしたときわ公園でも大人気の彫刻で、車体は木、タイヤはコンクリートでできています。運転席には子供が乗ることのできる小さな座席がついており、ハンドルを回すことができます。夜になるとバスの天井に取り付けられた蛍光灯が青白い光を放ち、どこかノスタルジックな哀愁も感じさせる魅力的な作品です。

彫刻データベースの作品情報はこちら深夜バス

うちにこもろう

 


桜と深夜バス


夜の風景


雪景色

 

ジョージ ダン イストラーテ George Dan Istrate

第24回UBEビエンナーレで大賞を受賞した「UNITY OF OPPOSITES」のジョージ・ダン・イストラーテさんから、ビデオメッセージをいただきました。2011年に開催された第24回展は、野外彫刻展50周年を記念する展覧会でした。1961年に始まってから半世紀となる記念すべき年にイタリアから届いた大理石の彫刻は、本当に印象的な美しさでした。今は、ときわ公園の湖沿いに展示されています。時を経ましたが、変わらぬ優しい肌合いを保っています。

彫刻データベースの作品情報はこちらUNITY OF OPPOSITES

ビデオの中に登場する彫刻は、ダンが模刻したブランクーシの鳥です。ケージに入った黒い鳥と、外にいる白い鳥。ルーマニアでも外出制限が続いています。準備していた展覧会もキャンセルになり、作品は発表できず、教えている学校も休校です。でもどんな状況でも、心だけは鳥のように自由な存在。鳥をかごに閉じ込めることはできません。閉鎖された生活は辛いけれど、2、3ヶ月の我慢です。きっと終わってみたら、世界はよりよく変わっているかもしれないし、もっと自由の意味をよく理解できるようになるかもしれない。
そして最後に、あまりうまくないから期待していないでね、でも心を込めてこの曲を贈ろうと言いながら、両親からクリスマスプレゼントでもらったというトランペットで、ベートーヴェンの「喜びの歌」を演奏してくれています。
2011年に宇部に来たときの思い出、その際に福島を訪れたこと、ブランクーシとイサム・ノグチのことなどを語りながら、だんだんと希望を見つけて表情が明るくなっていく様子が伝わってくるビデオです。


UNITY OF OPPOSITES


イタリアの制作現場


仕上げ作業中のDan


ボランティアによる彫刻清掃の様子

 

ハンス ショール Hans Schohl
第27回UBEビエンナーレで毎日新聞社賞を受賞した「Construction Kit Animal」、アートギャラリーの新しい顔になった「共生社会のための彫刻プロジェクト On the Shoulders of Others」で同じみのハンス・ショールさんからのメッセージです。


Construction Kit Animal (宇部工業株式会社寄贈)


雪景色


On the Shoulders of Others だれかの肩にのって

ドイツでは、みんな外出制限のルールによく従ってがまんしているので、きっとこの状況を乗り越えることができるでしょう!日本にまた「ただいま!」と言える日がくることを願っています。とのことです!

 

岡田健太郎 OKADA Kentaro
第28回UBEビエンナーレで宇部興産株式会社賞を受賞した「Plantoronica Ube」の岡田健太郎さんから素敵なメッセージをいただきました。

人間を中心に考えると、この騒動は、驚異かもしれません。一方で、自然の側からすれば、生きるための一つの方法に過ぎないのかもしれません。ゴーギャンの作品に「我々はどこから来たのか、何者か、どこへ行くのか」とあります。慌ただしい生活の中では、出来なかった事、ゆっくりボーっと考える。そこから少し見えてくる何かがあるかもしれません。僕は、相も変わらず彫刻の日々です。

作品タイトル「Plantoronica Ube」の<プラントロニカ>は、植物の<Plant>と工場の<Plant>を掛け合わせた岡田さんオリジナルの言葉です。作品の形も、ぐんぐん成長する植物や、月を隠すほど背の高い工場の煙突など、いろいろなイメージが重なり合っているようで、まだまだこれからも変化していくような可塑性を感じさせます。

彫刻データベースの作品情報はこちらPlantronica Ube


Plantoronica Ube 2019


catch and release 2017


朝焼けの風景

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