「蟻の城」修復プロジェクト
作者の向井良吉(1918-2010)は、戦後日本を代表する抽象彫刻家のひとりです。宇部市の野外彫刻展(現:UBEビエンナーレ)の草創に尽力し、生涯にわたり、同展の充実と発展に貢献しました。この作品は、1962年に、「宇部をテーマとした彫刻」として、現地制作されたものです。材料には、地元企業から提供された鉄クズを使用しており、近くで見ると、バネやレールなど、様々な部材の形を確認することができます。二本脚で大地に立ち、空に大きく羽を広げる「蟻の城」の姿は、石炭産業により村から市へ急速に発展し、また戦後復興の中で起こった公害から立ち直ろうとする、たくましい宇部を象徴しているかのようです。制作から半世紀以上を経た現在も、宇部のシンボルとして市民に広く親しまれています。
画像をマウスや指で触ると、角度を変えていろいろな方向から蟻の城を見ることができます。
(2023年7月撮影)
宇部のシンボル「蟻の城」を未来に伝えるために
ふるさと納税を活用したクラウドファンディングについて、期限を延長して支援を募っています。
※9月1日〜11月30日の期間実施した「宇部市野外彫刻修復プロジェクト in 2023」に163,000円のご寄付いただきました。ありがとうございました。引き続きご支援よろしくお願いいたします!
※期間を延長し、1,210,000円のご寄付いただきました。いただいた寄附金は、「蟻の城」を維持管理するための費用として活用させていただきます。
寄附者のみなさまへ
「緑と花と彫刻のまち」と呼ばれる宇部市ですが、はじまりは復興期、人の心とまちに潤いを取り戻すために始まった「緑化運動」と「花いっぱい運動」です。それらの活動とあわせて、自然と人間との接点として、「宇部を彫刻で飾る運動」が広がり、1961年に「宇部市野外彫刻展」が開催されました。「まちづくり」にアートを取り入れた試みとしては、国内初の事例とされています。半世紀以上がたった今、数え切れないほどの彫刻がこのまちを元気にしてくれています。
「見て、触って、親しめる。」彫刻は宇部市民にとって作品というより、もっと身近な日常に溶け込んだものなのです。
宇部市の子どもたちの輝かしい未来のため、その財産となる彫刻作品を守っていく本プロジェクトのご支援を心よりお願い申し上げます。
目標金額
1,000,000円
募集期間
令和5年12月8日(金曜日)~令和6年2月29日(木曜日)
寄附金の使い道
宇部のシンボル「蟻の城」を修復する費用として活用いたします。